而今の魅力は、全てを魅了する!
今回お届けするのは三重県の地酒『而今』
当ブログでもおなじみの、筆者が好きな銘柄トップ5には入る…いやナンバー1と言っても過言ではないほどです。
日本酒ファンを唸らせる『而今』、日本酒ビギナーでもきっと好きになってしまう素晴らしい日本酒です。
今回は、日本酒に興味があるなら「絶対に一度は飲むべき而今」について解説。
- 『而今』を醸す木屋正酒造と「而今」の意味
- 『而今』の魅力
- 『而今』全スペック
を紹介します!
『而今』を醸す木屋正酒造と「而今」の意味
画像出典:木屋正酒造
『而今』を醸すのは三重県名張市に構える木屋正酒造(きやしょう)です。
1818年(文政元年)に創業の大変歴史のある蔵元です。
その6代目となる大西唯克氏が、自ら杜氏として醸したのが、この『而今』となります
酒名にも冠されている「而今」という言葉は仏教用語。
「過去にも囚われず未来にも 囚われず、今をただ精一杯生きる」
引用:木屋正酒造
という意味・願いが込められているとのこと。
大西杜氏は、銘酒『十四代』を醸す高木氏から「若手で飛び抜けた才能を持っている」と評価されたこともあり、まさしく次世代を担う杜氏です。
『而今』の魅力
画像出典:木屋正酒造
『而今』の魅力はなんと言っても、旨味を中心とした優れたバランスのある味わいです。
『而今』では、酒造好適米として山田錦・愛山・酒未来・千本錦・八反錦・五百万石など全国からさまざまな良質な酒米を使い、また火入れ・生といった異なるスペックの作品を毎月出荷しています。
その味わいの違いはありつつも、香り・甘み・旨味・酸味がバランスよく醸され、また奥行きのある複雑な味わいを楽しむことができます。
芳醇なフルーツの香りを感じたあとに、口いにれて広がる…中でもコクのある旨味から広がる様々な味わいは絶品そのものです。
『而今』スペック
特別純米 火入れ
山田錦と八反錦を使用した『而今』のスタンダードモデル。
ほんのりとした果物の香り。
丸い口当たりから広がる甘みを楽しめます。
味わいの後半にかけて酸味も感じられ、若干ドライなフィニッシュで飲み疲れしません。
特別純米 無濾過生
使用米は、五百万石。
特別純米で無濾過生を楽しめるモデル。
フレッシュな上立ち香が感じられます。
また、口に入れると而今特有の甘味旨味を感じられますが、そこから広がる酸の感じは火入れよりも強め。
無濾過生の特徴である複雑な要素・味わいの特徴が主張している作品です。
特別純米 にごりざけ生
『而今』の中でも一際、特徴を放つにごりざけ生。
香りは、凛とした華やかながら甘さを想像できる調子。
口にいれると心地良いガス感でピチピチと弾けます。
そして味わいは乳酸味の酸味と、米の旨味…カルピスソーダのような味わいに複雑さを加えたかのよう。
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純米吟醸 八反錦
八反錦を使用した火入れの『而今』
熟した果実の様な甘い上立ち香。
『而今』は甘旨系が特徴的でありますが、その中でも酸の主張が強い作品。
クリアな舌触りから、ほんのり甘みからのスッとキレていきます。
純米吟醸 八反錦 無濾過生
八反錦を使用した無濾過生の『而今』
主張しすぎない上品な完熟の香り。
無濾過生特有のガス感もほどほどに、甘さを感じることができます。
また火入れ同様に酸に強みがあり、スッキリとした味わいが特徴です。
純米吟醸 山田錦
山田錦を使用した火入れの『而今』
酸味を想起させるようなフレッシュな果実の香り。
飲み口は、少々落ち着いた酸味がファーストアタック。
しかし、そこから酸でコーティングされた中から出てくる芳醇な味わいで、多幸感が駆け巡ります。
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純米吟醸 山田錦 無濾過生
山田錦を使用した無濾過生の『而今』
完熟系のフルーツを想起させる、甘い香り。
口に入れると芳醇な味わいが口いっぱいに広がります、
まるでメロンの様なファーストアタックですが、そのあとにやってくる絶妙なバランスの酸味で、スッと綺麗に消えていき、心地よく飲み続けられます。
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純米吟醸 東条山田錦
山田錦の特A地区産地である、兵庫県加東市東条地域。
そこで生産された山田錦を用いて醸された一本です。
後述の吉川山田錦と飲み比べることのできるシリーズで、東条山田錦はそのフルーティーさが際立っています。
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純米吟醸 吉川山田錦
東条地域と同じく、山田錦の特A産地である兵庫県吉川地域。
そこで生産された、山田錦を用いて醸されています。
東条山田錦と比べると、吉川山田錦はどっしりとした旨みが特徴のある而今です。
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純米吟醸 酒未来 無濾過生
而今 酒未来 無濾過生
酒未来を使用した無濾過生の『而今』
香りはパイナップルの様なフルーティーさ。
味わいはまさしく芳醇で濃密な甘み。
フィニッシュに向けて、酸味やドライな感じがやってきて、キレの良さを体感できます。
純米吟醸 千本錦
千本錦を使用した火入れの『而今』
香りの華やかさには驚かされます。
口に含むと、その華やかさが広がるのですが、最初の味わいはちょっした酸……何よりもその軽やかなな感じがすごい。
じわじわとさらに広がる旨みは絶品です。
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純米吟醸 千本錦無濾過生
千本錦を使用した無濾過生の『而今』
酸味を感じさせるフルーツ調の香り。
実際の口当たりも、ほんのりピチピチと…火入れよりもさらにフレッシュな感じ。
そこから旨味が広がっていきます。
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純米吟醸 雄町
雄町を使用した火入れの『而今』
洋ナシの様な凛とした上品な香りが特徴。
口に含むと、丸くまろやかな口当たりから、ふくよかな旨味があふれ出てきます。
複雑なクセは少なく、ダイレクトに重厚なお米の味わいを感じさせてくれます。
純米吟醸 雄町 無濾過生
雄町を使った無濾過生の『而今』
華やかで芳醇な香りが強いです。
口に含むと一瞬酸味を感じられ、香りとのギャップがあるかと思いますが…コクのある旨味、完熟の甘味が一気に広がっていきます。
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純米吟醸 愛山
愛山を使用した火入れの『而今』
愛山の甘みに定評がある飲み口。
ちょっとした刺激が舌に乗っかると共に、ずっしりとした甘みがあります。
フィニッシュにかけて酸味が非常に強くなっていき、重厚感から軽やかに変わっていく作品です。
大吟醸 斗瓶取り
全国鑑評会に出品するために醸された『而今』
酒造りの際に醪を搾る工程で特に手間暇かけた作品で、通常は圧力をかけて搾るところを(袋などに醪を入れ吊るし)醪の自重により搾られたお酒を少量ずつ集めたものです。
蔵元ごとに名前は変わっており「雫取り」など『雫』と冠されるものも多くあります。
フルーツ調の香りから、雑味のない繊細な味わい。
華やかな甘みが広がって、上品なひと時を過ごすことができます。
純米大吟醸
日本酒のスペックとしては最高ランクに位置する純米大吟醸。
まさしく『而今』でも最高峰の味わい。
ふわっと感じる上立ち香は、甘美なそよ風のようです。
キメの細かい舌触りであってもその端々から濃厚な旨味を感じられます。
美しく透き通る喉越しで、軽やかなタッチと重厚感ある味わいを両立させています。
まさしく、極上。
さいごに
多くの蔵元、たくさんの銘柄がある中で、トップを走り続ける木屋正酒造の『而今』
一度は飲んでみたい銘柄……そして一度口にするとその魅力にハマってしまうこと間違いなしの銘酒です!