今宵の酔について

秋田の人気酒蔵『新政酒造』の魅力!歴史や銘柄種類の特徴・スペックを紹介│No.6・Colors・PRIVATE LABとは?

今回は『NO.6』シリーズ、『Colors』シリーズ、『PRIVATE LAB』で有名な新政酒造の紹介です。

 

新政酒造…実は、現在広く使用されている「きょうかい酵母」の中で最古のものである『6号酵母』の生みの親であり、同酒蔵もまた醸造に使用する酵母もこの『6号酵母』のみに限定しています。
有名なNO.6シリーズはこの『6号酵母』の魅力を伝えることを意識しているとのこと

醸造元の話や、お酒のコンセプトを知っていると実際に触れるときに何か感じるものがあるかも?
そのお楽しみの一助となれば幸いです。

新政酒造と6号酵母

創業は今から遡ること150年以上前の嘉永五年(1852年)。当時は創業者の名にちなんで『うへえの酒』という名でした。
現在呼ばれている『新政』とは、明治政府の施策の大綱である「新政厚徳」の名を与えられたのだそう。

この新政酒造が生み出し、現在もこだわりを持って使用している「6号酵母」ですが、その誕生はきょうかい酵母の歴史の中でも革命といえる出来事でした。

一般的な酵母が活発に繁殖する温度は30度程度であるのに対し、なんとこの6号酵母は10度前後の低温でも発酵が滞らないという特性を持っていたのです。
この特性により、それまで標準的な日本酒の製法であった「短期高温」の醸造技法から、「長期低温の醸造技法」への転換の一助となりました。

それまで西日本を中心に動いていた酒造りの歴史に、突如現れた東北の新星は、その優秀さを証明しそれまで使用されていた1~5号酵母に置き換わっていきました。

また、6号以降のきょうかい酵母は、全てこの6号酵母の突然変異体である事が証明されたそうです。
そのため「清酒酵母のイヴ」とも呼ばれるそうな。

歴史を変えたと言っても過言ではない6号酵母と発祥蔵である新政酒造。
そんな背景に想いを馳せて楽しむのも乙なものになるかもしれません。

新政酒造の魅力

酵母は「6号酵母」、原料米は「秋田県産米」のみを使い、添加物の一切を使用せず、伝統製法「生酛」のみを採用するというこだわり。
そして、醸造における純粋性を尊ぶというポリシーの元、このこだわりを実現するに至るまで様々なアプローチを行うバイタリティが魅力的です。

この先の醸造への取り組み方も楽しみの一つと言えるでしょう。

No.6(ナンバーシックス)

6号酵母の魅力を表現することをコンセプトとした、新政唯一の定番生酒がNO.6シリーズ。
ラベルも「6」を強調したデザインとなっています。
(生酒は生鮮食品と同じようなものですので、長期保管には適していないという点にはご注意を)

 

X-type

「eXcellent」(豪華版)の名を冠し、ラベルにもXの意匠が施されている「NO.6」の最上級。

穏やかな香り、深みのある味といった6号酵母の特色を最も鮮明に感じられるモデル。

 

S-type

「Superior」(上級版)として6号酵母の個性と、生酒としての完成度を高い位置で両立することをコンセプトとした「NO.6」の代表作。

濃厚な味わいとシャープなキレのギャップが特徴的です。

 

R-type

「Regular」(通常版)として「NO.6」シリーズを支えるエントリーモデル。

生酒らしさをもつお酒をお手頃価格で気軽に楽しめます。

 

A-type

一年に一度、6月6日「6号酵母の日」に、「Aramasa」(新政)の名とともに発売される赤い瓶のスピンオフ企画品です。
精米歩合66%、販売価格1666円とあらゆる部分で「6」を強調するユニークなモデル。

Colors(カラーズ)

秋田県産酒米の個性を活かすことをコンセプトとして醸造された、「新政」の味わいを存分に楽しめるシリーズ。
各種名称に用いられている単語と同じ色のラベルも特徴的です。

 

天鷲絨 -Viridian-

通称「ヴィリジアン」
高級酒米「美郷錦」を使用した、硬質な力強さが自慢の一品。

 

秋櫻 -Cosmos-

通称「コスモス」
秋田で初めて生まれた酒米である「改良交信」を使用。

ヴィリジアンに使用されている美郷錦と兄弟関係にある改良交信。
これを用いて醸したコスモスはヴィリジアンとは対照的に、穏やかでまるみのある味わいとなっています。

 

瑠璃 -Lapis Lazuli-

通称「ラピス」
東北の代表的な酒米「美山錦」を使用。
「新政」のスタンダードラインとされる「Colors」内におけるスタンダードで、「定点観測的な作品である。」とされている。

スッキリとした味わいが特徴。

 

生成 -Ecru-

通称「エクリュ」
秋田県産酒米「酒こまち」を使用。

東北の雪解けを連想されるような清らかな味わいが売りです。

 

PRIVATE LAB プライベートラボ

日本酒の抱える問題点の解消、目指すべき味わいの実現を目的として醸されるシリーズ。
「課題点の解決のための具体的な方法」が各モデルのコンセプトとされる。

ラベルデザインは四神「白虎、青龍、朱雀、玄武」をルーツとした意匠となっている。

 

「貴醸酒」陽乃鳥(ひのとり)

酒の仕込みに用いる水の一部を酒に置き換えて、より濃厚で強い甘みを実現したモデル。
「新政」内でも最古のお酒の一つであり、随一の甘口酒です。

 

「麹仕込純米酒」亜麻猫(あまねこ)

通常の米麹に加え、焼酎用の麹を同時に用いて醸造し、強い酸味を手にしたモデル。

 

「低酒精発泡純米酒」天蛙(あまがえる)

ラベル記載義務のない添加物を一切用いずに醸造した、強い酸味を持つ低アルコール発泡清酒です。
丁重な管理が必要な点、製造に高度な技術を要する点から少量生産となっているモデル。

さいごに

日本酒の伝統を守りながら革新的なアプローチを続けている「新政酒造」
ここまででも独自のこだわりが伝わったと思います。

ぜひ機会があれば、そのこだわり存分に楽しんでみてください!