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【日本酒】荒走り・中取り・責めの違いと特徴を解説!

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「荒走り(あらばしり)」「中取り(なかどり)」「責め(攻め)」と書かれた日本酒を見たことはありますか?

これらは日本酒の製造段階における搾る段階での差によって表されるものです。
それぞれ味わいに特徴があり、同じ銘柄の日本酒でも「あらばしり」「中取り」「責め」の味や香りは全く異なります。

これらがどのような特徴であるかを知ることで、より日本酒を楽しむことができます。
本記事では「荒走り」「中取り」「責め」について解説します。

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「荒走り」「中取り」「責め」につながる日本酒の作り方を解説

「荒走り」「中取り」「責め」の理解には、日本酒の作り方を知る必要があります。

まず日本酒は醸造酒です。
醸造酒は、そのお酒の原料を酵母でアルコール発酵させたお酒を指します。
日本酒の場合は、原料のお米を酵母でアルコール発酵させて作っているのです。

ただし、アルコール発酵させた段階ではまだ「もろみ」と呼ばれる状態です。
この「もろみ」を搾ることで、日本酒と酒粕ができます。

大まかではありますが、以上が日本酒の作り方になります。

「荒走り」「中取り」「責め」の製法の違い

「もろみ」の搾る段階の違いによって、「荒走り」「中取り」「責め」がわけられます。

  • 搾り始めに採れるお酒を「荒走り(あらばしり)」
  • 中盤に採れるお酒を「中取り(なかどり)」
  • 終盤の自重では採れずに最後に圧力をかけて採ることのできる「責め(せめ)」

となっています。
つづいて、それぞれの特徴や違いについてご説明していきます。

荒走り(あらばしり)のお酒の味わいや香り等の特徴

「荒走り」は前述したとおり、もろみから最初に搾り出されたお酒を指します。
薄い白濁色で、アルコール度数が低いのが特徴です。
搾り始めということもあり、味も香りも不安定ではありますが、その分華やかで力強い旨味を兼ね備えています。
癖のある味ではありますが、人気の高いお酒です。
多くの酒蔵が、秋に収穫された米を用いて、寒い冬に酒造りをします。
そのため、搾り始めの「荒走り」は、11月頃~長くて4月頃まで飲めるお酒です。

中取り(なかどり)のお酒の味わいや香り等の特徴

「中取り」は、もろみから搾られる真ん中の時期のお酒です。
「荒走り」「中取り」「責め」の中で、最も透き通った色をしており、味と香りのバランスに優れています。
雑味も少なく、飲みやすいことも特徴の1つです。

日本酒の中で最も品質の良い部分とも言われており、日本酒の品評会では「中取り」の日本酒を出品することが多く、贈り物にも重宝されています。

責め(せめ)のお酒の味わいや香り等の特徴

「責め」、搾りの終盤に採れるお酒です。
「荒走り」「中取り」は自重で絞られてお酒が採れますが、「責め」は人為的に圧力をかけてお酒を採ります。

他のふたつに比べてアルコール度数が高く、雑味が多くて複雑な味わいなのが特徴です。
もろみから凝縮されたその味は、芳醇で濃厚になっています。

まとめ

「荒走り」「中取り」「責め」について、それぞれの特徴や魅力を解説しました。

改めてまとめると、以下の通りです。
・荒走り→最初に搾られるお酒。白濁色で、華やかで力強い味。
・中取り→搾りの中盤に採れるお酒。透明で、味と香りのバランスに優れている。
・責め →搾りの終盤に取れるお酒。芳醇で濃厚な味わい。

基本的、ラベルに「荒走り」「中取り」「責め」と記載があることが多いので、見かけた際には選ぶ判断基準のひとつになります。
ぜひ、搾りの差でも日本酒を楽しんでみてください!

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