秋田に構える人気酒蔵『新政酒造』が手掛ける、PRIVATE LAB(プライベートラボ)シリーズ。
従来の製造方法・常識にとらわれず、革新的な手法を用いて醸すことで日本酒の魅力を伝えていくブランドです。
今回はその中から、天蛙 オーク 2017BY 低酒精発泡純米酒(アマガエル オーク)の感想をお届けします。
『天蛙』は低アルコール発泡性清酒と呼ばれる、いわゆるスパークリングタイプのお酒。
しかし、その造りは一般的な低アルコール発泡清酒と一線を画し「瓶内二次発酵酒」であり、内圧の高まりから開栓時に爆発するほどの吹き出しが起こるほど…そのため時間をかけて開栓をしますが、なんと30分ほどかかることもある、特徴的な銘柄です。
(酒店にもマイナス5度以下の保管を依頼するほどの厳重管理)
本作品は、その『天蛙』の二次発酵前にオーク樽に貯蔵し醸した作品です。
ドキドキの開栓…「今回はどんな暴れん坊の蛙が登場するのかな」と思いきや、5分ほどで開栓できました。
(『天蛙』ということで構えましたが、よくよく考えたら5分開栓にかかるのもなかなか(笑))
さてグラスに注ぐと、しゅわ~~~という音と共に泡立ちます。
上立ち香はほぼないですね。
口に運ぶと、衝撃的な発泡感…シャンパンのような発砲は超えているのではないでしょうか。
(さすがの内圧、瓶内二次発酵)
その刺激を楽しむと、さわやかさが口を駆け巡りますが泡の中にあるファクターに意識を向けると、かすかに濃厚さを感じる味わいが。
そのまま舌に乗せていると、奥深い旨みがじわじわと感じられます。
オーク樽貯蔵ということで「オークの感じがあるのかな」と思っていたのですが、正直自分では感じられなかったですね。
とはいえ、一般的な日本酒のイメージではないにも関わらず、しっかりと旨みを感じられるのは面白い。
日本酒というのはさまざまな楽しみがあると感じさせてくれる一本です。
銘柄 | 天蛙 |
スペック | オーク |
原料米 | あきた酒こまち |
酒造年度 | 2017BY |
酒蔵 | 新政酒造 |
酒蔵地 | 秋田県 |
精米歩合 | 60% |
アルコール度数 | 9% |
日本酒度 | – |
香り | ほぼなし |
甘味 | |
酸味 | |
濃淡 | 発泡の刺激から感じる奥深い旨みがさわやかに消えていく |