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TAKANOME(鷹ノ目)の試飲会に参加、進化と今後の展望とは?

コラム
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2021年6月4日、日本酒「TAKANOME(鷹ノ目)」を展開する株式会社Forbul様より、「新・鷹ノ目」メディア限定試飲会に招待いただきました。
本試飲会は、「TAKANOME(鷹ノ目)」のリブランディングを実施予定に先立って行われた試飲会です。

私は「TAKANOME(鷹ノ目)」をSNS広告によって知っていたものの、味わったことがなく、率直なイメージとして「高単価のお酒」というイメージを持っていました。
(2021年6月11日現在、税込み15,400円)

また、「5分で完売!」というキャッチが目に入っていたことや先述の高単価なことから、個人的には興味を惹かれなかったお酒というのが正直なところ。

しかし、今回貴重な体験の機会をいただいたため、私が抱いていたイメージのすり合わせも含めて伺いました。

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スペック非公表、概念にとらわれないうまさの追求

試飲の前に、同社の広報を担当している高田氏から、「新・鷹ノ目」のポイントを伺いました。

  • これまで以上の「うまさ」への追求
  • シーンを含めての日本酒体験
  • スペック非公表

以上が要点ですが、やはり「スペック非公表」というのは特筆点でしょう。

「情報に左右されずに本来の味わい」を楽しんでほしいという想いからとのことで、その点についは私も非常に同意。
(例えば、低精米でも抜群に美味しいお酒もありますし、単純に数値だけで判断できるものではありませんよね)

そのなかで、スペック非公表ながら先述の高価格ということは非常に挑戦的と感じるとともに、「『うまさの追求』をしているのにもかかわらず、それを届けられないジレンマに陥ってしまっているのではないか」という疑問が浮かびました。

ちなみに、「折角の機会なので教えてもらえるのでは?」という淡い期待でスペックを伺ってみたものの、それはNG(それはそう)

試飲、そして同社がめざす日本酒とは

ご説明のお時間をいただいたとは、早速試飲。

白桃のようなやさしい果実味あふれる香りを最初に感じることができます。
口に運ぶと透明感があり、華やかさをまとった粒であるも、しっかりとキレていきます。
飲み疲れをするような感じではなく、上質な時間を過ごすことのできる酒質。

試飲の場には、同社代表の平野氏も同席。
気になっていた価格の疑問をぶつけてみたところ、明瞭にお答えいただきました。
「私たちは徹底的にこだわった基準を設けて、それをクリアしたお酒のみを提供しています。そして、製造過程でも手間暇かけていることに加えて、醸したお酒の中でも世に出せるのはわずかとなってしまうため、どうしても価格は高くなってしまいます」

妥協のない酒造りの覚悟、そして結果に自信があるからこそのたしかなお答え。
そして、やはり「うまい酒であるにも関わらず、こだわっているからこそ多くの人に届けられない」というジレンマは感じているようでした。

続けて、目指す姿について語ってくれました。
「大切なシーンに必ず選ばれるお酒を目指します。お酒だけではなくお酒を飲む場面もうまさにとって重要だと思います。恋人と記念日に飲む瞬間、パーティーで振る舞われる瞬間など大切な場面で感じていただきたいです。そのための取り組みとして、『TAKANOME(鷹ノ目)』の提供だけではなく食事や空間演出とともに総合的な価値を感じていただけるようなイベントを企画していきたいと考えています」

まとめ

さいごに、同社の取り組みはどのように評価されているのか伺いました。

「正直、私たちの手法は賛否両論があります。特に日本酒業界は横の繋がりが強いため、そのようなお声を実際に耳にします。しかし、私たちは日本酒の可能性を信じていますし、なによりも『TAKANOME(鷹ノ目)』の取り組みが日本酒界の価値向上に繋がると信じています」

平野氏によると、「TAKANOME(鷹ノ目)」を製造するはつもみぢ酒造は、本取組のナレッジを自社銘柄にも活用できていることで、喜びの声が大きいとのこと。

◇◇◇

今回、試飲の機会をいただいたことで初めて味わうことができたうえに、コンセプトを知ることができました。

上品な香りを纏い透明感のある味わいであった「TAKANOME(鷹ノ目)」
どうしても、価格帯的に日本酒ビギナーはもちろんのこと、日本酒ファンであってもいきなり買ってみることはなかなか難しいでしょう。
(実際、私自身が広告等でしりつつも手をだしていない理由のひとつです)

同社でもこのジレンマを感じているようですが、私もシーンとともに日本酒の価値は高めることができるということには非常に同意。

近年、ベンチャーが新たな日本酒の価値創造に取り組む例が増えてきています。
おそらく、今後はさらに日本酒におけるコンセプトの差別化が進み多岐に渡ってくるでしょう。
良き日本酒の伝統と新たな価値、それぞれが共存することで日本酒業界は発展すると思いますし、同社の「TAKANOME(鷹ノ目)」もその役割をリードする銘柄のひとつとなりそうです。

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