日本酒を知っていくと、様々な新しい用語や知識を知っていきます。
その一つが『角打ち』
『角打ち』は、日本酒ファンはぜひ知ってほしいですし、めちゃくちゃ楽しめるものなんです!
今回は『角打ち』の特徴や楽しみ方を紹介します!
角打ちとは?
角を打つと書いて『角打ち』。読み方は「かくうち」が一般的。
語源、発祥ともに諸説あるようでとにかく曖昧なのですが、現代ではざっくりと言ってしまえば立ち飲みの事を示すようです。
とはいえ、立ち飲み全てを「角打ち」とは言いません。
飲食をメインとした居酒屋などでの立ち飲みをこの「角打ち」とは呼ばないようで、「お酒を購入し、その場で飲むことの出来る販売店での立ち飲み。またそれが可能な販売店そのもの」が角打ちの意味だそう。
つまるところどちらも立ち飲みでは?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。仰るとおりです。
やっていることは確かに「立ってお酒を飲むこと」ですが、居酒屋は飲食店、販売店はあくまで販売店であり、法律の関係からお酒の提供方法と提供出来る肴の種類に明確な違いがあります。
居酒屋は飲食店に分類されるため調理した料理を出すことが出来ますが、大多数の「飲食業の許可を取っていない」販売店では調理した品を出すのは違法になるそうです。
そのため、角打ちの際の肴は缶詰や乾き物、お菓子などをお店で購入する事が多いです。
同様の理由でお酒の提供方法も違いがあります。
居酒屋では栓を開けてされますが、酒類販売店ではこの方法では提供出来ないそうで、栓がされた状態で提供される事が多いです。
また、角打ちは販売店で購入した物をそのまま飲むので、お酒が小売価格で提供されるため飲食店より安価で楽しむ事ができます。
そんな角打ちの語源ですが、前述した通り諸説あるようです。
- 昔々持ち帰り用として量り売りされていたお酒を「その場で飲みたい」と言った客に枡で提供し、その客は枡の角から口に運んだというところから。
- 酒屋の隅(角)を借りて酒を飲むこと
などが由来と考えられているそう。
角打ちの楽しみ方
そんな角打ちですが、安価でお酒を楽しめるというのは魅力的ですね。
お店に並ぶ色々なお酒を見た上で飲むものを選べますし、比較的安価ということで複数の銘柄を楽しむことも出来ます。
お店のオススメや、飲み比べセットなどを用意しているお店もあるのでそういった品に身を任せてみるのも一興かもしれません。
また、角打ちの性質上お酒好きな人が多く、そういった方との交流や、その空間、時間そのものも他にはないものです。
お酒であれおつまみであれ、新しいものに出会ういいきっかけになると思います。
気軽に、長居せずとも楽しめるのも角打ちの魅力ですね。
この後ご紹介させて頂くお店や、噂を聞いて気になったお店の近くを通った際にふらりと立ち寄ってみるのもよいでしょう。